1月中旬と8月中旬の年二回、バイヤー用にデザイン・インテリア雑貨メッセのFORMEXがストックホルムで開かれます。バイヤー達はその年のトレンド、並びに商品の品質とデザインをチェックしながら市場に合った製品を探していきます。
今年1月のFORMEXを見て回ると、一足先に春が訪れたかのよう!その中でひときわ目を引いたのが、以前麻の生産地として有名だったスウェーデン北東部ヘルシングランド地方に工房と工場ショップを持つ麻メーカーVäxboLin社のブースでした。現在は、若い世代のハンナ&ヤーコブ夫妻がVäxbo Lin社を受け継ぎ、スウェーデンにおける麻文化継承のために力を注いでします。
この麻工房のデザイナーは、インゲラ・バーンツソン。私も98年からインゲラの記事を書いたり、またニットや麻の洋服デザインをお願いするようになり、彼女の緻密な作業のうえに完成されて行く正確な仕事にますます魅了されていきました。最近はデザインだけでなく、インゲラが生み出すターコイズブルーやピンクや若草色などの新鮮で華やかなカラーが、この麻工房の大きな魅力となっています。今回のFORMEXで紹介された薄手の麻地ショールは、春の優しい空気をショールと一緒に身にまとうことが出来そうな素敵な逸品でした。
インゲラは都合で今回のメッセには来れませんでしたが、前回のメッセで撮った彼女の写真を最後にご紹介いたします。