北欧の窓 ー 窓をのぞくと、今の北欧のステキが見えてくる

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オステルヨートランド羊毛紡績工房 ①

前々回お話ししたように、学校の家庭科の宿題は手芸の得意な母が全部してくれて、大学で専攻した文化人類学では太平洋の環礁について勉強していたものですから、若い頃は針や糸に全く縁の無い暮らしをしていました。そんな私がブリットマリーに影響を受けつつ、ニットではありませんでしたが、92年にボビンレースを習いに2週間スウェーデンへ行くことにしたのです。

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スウェーデン・レース協会が主催したレースコースは、オステルヨートランド県のヴァードステナという修道院がある町で行われました。この町から少し行ったところにオステルヨートランド羊毛紡績工房があるということは知っていたのですが、レースコースに参加していた地元の友人たちに聞くと、「あの羊毛紡績工房は森の中にあるから、ソノコ一人では行けないわ。」と皆が言うのです。そこで日本に帰ってから手仕事の好きな友達と相談して、羊毛紡績工房に手紙を書いてみました。当時はメールが無かったので、全部手紙です。そうしたら羊毛紡績の経営者の一人から、「ストックホルムから工房の近くまで長距離バスが出ているから、今度スウェーデンに来ることがあれば、その時は工房の近くのバス停まで迎えに行ってあげるから連絡して!』と、手紙で返事をもらいました。そして翌年、やっとこさっとこ森の中にある羊毛紡績工房を訪ねることが出来て、経営者のボリエとウッラカーリンに会ったのです。

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この工房内では、羊毛のカーディングから糸を紡いで毛糸にするまでのすべての工程を手作業に近いかたちで行っています。また紡いだ毛糸を使って、ひつじ柄の毛布も織っています。
彼らとの付き合いももう20年以上になりますが、人生における人との出会いとは、本当に不思議なものです。

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